高値圏で陰線が3本連続して出現する、「三羽烏」(黒三兵)は売りのサインとされる。ドル・円相場でこれを検証してみた。検証では三羽烏を構成する陰線とその出現局面を以下のような条件でふるいにかけた。相場の下落過程ではなく高値圏での出現に絞るため、
1985年から2009年までのドル・円相場において上記の条件に当てはまるケースは下表のように 10例あった。下表、「1本目陰線高値」は三羽烏を構成する最初の陰線での高値。「3本目陰線安値」は三番目の陰線での安値示す。さらに三羽烏出現以降、3週間(営業日ベースで15日間)の動向を調べるためにその期間内の高値、安値をチェック。同期間内における安値が三羽烏を下回らずに高値が三羽烏を越えたケースは1例のみ(2009/12/07)であった。
出現頻度があまり多くはなかったが検証の結果、三羽烏が出現したあと相場が"しばらく"下落トレンドを辿る可能性はかなり高いようである。(日付をクリックするとその前後のチャートを表示)
三羽烏のうち | 三羽烏出現以降、 | |||
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1本目が出た日付 | 1本目陰線高値 | 3本目陰線安値 | 15日間の高値 | 15日間の安値 |
1985/02/13 | 263.65 | 255.50 | 263.65 | 253.70 |
1991/03/29 | 141.25 | 137.52 | 139.50 | 134.00 |
1993/07/12 | 110.35 | 106.95 | 108.85 | 104.00 |
1999/03/05 | 123.54 | 120.65 | 121.40 | 116.90 |
1999/05/21 | 124.61 | 122.25 | 122.74 | 117.63 |
2001/01/18 | 119.90 | 116.15 | 118.48 | 114.35 |
2002/08/09 | 121.37 | 118.40 | 120.32 | 116.30 |
2009/01/07 | 94.15 | 90.15 | 91.25 | 87.10 |
2009/05/08 | 99.60 | 96.11 | 97.24 | 93.85 |
2009/12/07 | 90.20 | 87.36 | 92.77 | 87.73 |
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