首吊り足

上昇トレンドの続いた相場のある日のローソク。高く寄付いたあと一旦下げが入るが引けにかけて強く買い戻される。一見、強いローソク足のようで上昇トレンドの継続を予感させるが、ここで買えばまさに「首吊りもの」。翌日から売り込まれて結局、高値掴みだったことがあとで分かる。というのが、首吊り足だが実際はどうなのか。過去25年間のドル・円相場で検証してみた。

検証における首吊り足の定義を次のように定めた。

  1. 検証を行う当日またはその前日の高値が過去34日間の高値であること。
  2. 過去34日間の高低差(高安の差)が当日終値の4%以上あること。
  3. 極端に短いローソク足を除外するため、当日のローソク長さが終値の0.5%以上あること。
  4. 当日のローソク実体がローソク全体の三分の一以下であること。
  5. 上ヒゲがローソク全体の10%以下。

1985年から2009年までのドル・円相場で検証した結果、これらの条件に当てはまる「首吊り足」は7例あった。このうち2例は明らかに天井形成に失敗した(下表、×印)。他の5例は綺麗な天井を形成(◎印)したか、または短期的にせよ天井・天井圏(○印)であった。日付をクリックすると首吊り足出現前後のチャートが表示される。

1988/07/04 ○
1989/02/01 ◎
1989/03/28 ○
1990/03/21 ×
2001/04/02 ◎
2005/07/07 ○
2008/08/05 ×

このページの一部、または全部を無断で転載することは固くお断りします。